税理士といっても、実績、人柄など、人によって大きく異なります。では、いい税理士とはどんな税理士をいうのでしょうか。
例えば、「訪問回数が少ない」といった点に関して、必要最低限の関与でいいので都合がいいと感じる方もいれば、気にかけてもらえていないと不満に感じる方もいらっしゃいます。お客さまが税理士に望むことによって、いい税理士、悪い税理士の条件も異なってきますし、相性が合う、合わないといった問題もあります。
抽象的ではありますが、いい税理士とは、お客さまの立場にたって、お客さまのご期待にお応えするために誠実に対応してくれる方をいうのではないでしょうか。ここでは、お客さまにとって、いい税理士を探す参考になるような、いい税理士、悪い税理士の条件をご紹介いたします。
いい税理士の条件
お客さまの立場に立って考えてくれる
税理士の中にはお客さま第一で考える方と、そうではない方がいらっしゃいます。税理士にとってはあたり前のことでも、税務に詳しくないお客さまにとっては難しい問題もあります。お客さまが質問しやすい環境を作り、難しいことも分かりやすく説明してくれる税理士は、お客さまの立場に立つという発想をお持ちの方です。
このような税理士でしたら、お客様がストレスを感じずに良好な関係を築くことができるので、いい税理士と言えるでしょう。
料金設定が明確
税理士が提供するサービスは幅が広く、業務量や難易度などで価格が異なります。低価格を唱っておいて、安いのは基本料金だけ、必要な業務を依頼すると追加料金がかかり、思っていたより高くなってしまったというケースをよく耳にします。低価格を前面に主張するのではなく、業務ごとに料金を明確に提示してくれる税理士は信頼できる、いい税理士と言えるでしょう。
節税や経営、融資について、積極的に提案してくれる
税理士によって、節税や経営、融資に関する知識や経験はさまざまです。経験豊富で実績があり、積極的に提案してくれる税理士はパートナーとして信頼できるいい税理士と言えるでしょう。
悪い税理士
威圧的
お客さまに指導やアドバイスをするという立場を、偉いと考える税理士もいます。お客さまは、税務に関する専門的なアドバイスをもらうために、税理士と契約し、報酬を支払います。「教える立場」と「教えてもらう立場」になるのは当然ですが、どちらが偉いということではなく、パートナーとしてお互いを尊重し、対等で友好的な関係を築きたいですよね。お客さまがご機嫌を伺わなくてはならない税理士は、悪い税理士の典型例です。
知識や経験が乏しく、節税や経営に関するアドバイスをしてくれない
記帳や申告書の作成といった経理業務は、多くの企業で経理担当の方が実施されているように、税理士資格のない方でもできる業務です。
お客さまが税理士に望むものが、経理業務の代行と税理士の署名だけでしたら問題はありませんが、税務や経営に関するアドバイスを期待されているようでしたら、お客さまの期待に応えてくれない税理士は悪い税理士だと言えます。中には新しい情報や技術に対応できずに、適切なアドバイスができない税理士もいます。このような税理士は、言い方は悪いですが、専門家としての能力が足りていないため、悪い税理士と言えるでしょう。
ネットワークが狭い
業界が多様化し、取引が複雑化する昨今の環境下において、税理士でも税務処理の判断に迷うことが少なくありません。
通常であれば、知り合いの税理士に聞いたり、別の専門家に聞いたり、ネットワークを活用して、適切な税務処理をできるように対応します。しかし、中には知っている知識の範囲で対応したり、分からないと投げてしまったり、誠実とは言えない対応をする税理士もいます。お客さまが事業を運営していくうえで直面する問題は税務に限りません。困った時に頼りにならない税理士は悪い税理士と言えるでしょう。
なかなか返事が返ってこない、フットワークが重い。
コミュニケーションの重要性を理解していない税理士は悪い税理士です。忙しいは言い訳でしかありません。忙しいにしても忙しいなりの対応の仕方というものがあります。いつ返事がもらえるのか分からない。何度も督促をしてやっと返事がもらえる、なんて税理士は悪い税理士です。